化学は、ベンゼンの構造式に代表されるように分子の構造の絵が重要な役割を果たす、極めて特殊な学問分野です。計算化学もその例に漏れず、分子構造や分子軌道の形が多くの情報を持つので、それらの形を描くツールがたくさんそろっています。むしろ3次元描画やアニメーションが研究の道具として極めて重要な武器となる分野が化学という学問分野であると言えましょう。
みなさんはお酒に含まれるアルコールであるエタノール:C2H5OHの分子構造が書けますか?Trans(トランス)型とGauche(ゴーシュ)型が書き分けられますか?もっと簡単なメタン:CH4が書けますか?メタノール:CH3OHは?これらが正しく書けないと計算化学はできないのです。ぜひ、もう一度確認してみてください。

ホルムアルデヒド:CH2Oも平面の分子ですが、ホルムアルデヒドの静電ポテンシャルをみると、これも2次元ではなく、ちょうどキノコのような形をしています。ぜひ計算化学をお試しください。電子分布まで考えると分子の形は構造式とはずいぶん違ったものに見えますよ。
このような表示を用いて分子と分子の隙間を正しく計算するという手法は、すでに創薬の現場で用いられていて、いくつか新しい薬の発見に貢献しています。例えば、今、何かと話題のタミフル(オセルタミビル)もそうですね。もちろん副作用は計算化学のせいではありませんが、その原因を調べるときにも計算化学は貢献できます。まさに計算化学恐るべし!!です。
CONFLEX iNSIDEは計算化学を支援しています。
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