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2007年6月15日金曜日
「分子の形と電子状態」
計算化学の手法を用いることの一番のメリットは、分子構造の最適化でしょう。分子の安定構造は電子のエネルギーと核間反発エネルギーに関係します。例えばHAAH型の分子でも、アセチレンHCCHは直線ですし、ジイミンHNNHは平面形でCis-/Trans-の曲がった形をしています。過酸化水素HOOHになると平面形ではなく3次元的な構造を持ちます。このような小さな分子の形と電子状態の関係を定性的に説明するものに、Walsh則があります。これを表に示します。
図にGimarcによるAH2形の分子の結合角と軌道エネルギーの関係 (Walsh diagram) を示しました。原子価電子が4のBeH2は結合角が180度の方(直線形)が安定で、5のBH2は131度、6のCH2は136度、7のNH2は103度、8のH2Oは105度となり、原子価電子が増えると曲がっていきます。まあ、このくらいの大きさの分子ならパソコンで計算してしまった方が早いかもしれません。今は1千原子系の構造最適化も可能です。
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